EC-CUBEの保守費用に疲れた方へ。SaaS型(Shopify/futureshop)へ移行するメリット・デメリット

「またサーバーのOSアップデートが必要なの?」「セキュリティパッチの適用だけで、なぜこんなに見積もりが高いんだ……」

EC-CUBEなどのオープンソースを利用している企業の担当者様から、最近こうした悲鳴に近い相談が増えています。かつては「カスタマイズが自由自在」という理由で選ばれたEC-CUBEですが、今やその「維持コスト」と「セキュリティリスク」が、事業の成長を阻害する大きな要因になっているケースが少なくありません。

本記事では、自社でシステムを所有・管理する「オープンソース」から、サービスを利用する「SaaS(Shopifyやfutureshop)」へ移行することで、運営現場がどう変わるのか。その本音を解説します。

1. 「所有」から「利用」へ。保守費用という「見えない支出」を削る

EC-CUBEを運用し続けるには、目に見える月額費用以外に、多くの「隠れたコスト」がかかっています。

  • サーバー管理費と保守契約: サーバーを安定稼働させるための維持費。
  • セキュリティ対策: 脆弱性が発見されるたびに対応する突発的な費用。
  • 大型アップデートの改修: バージョンアップのたびに発生する、数百万円単位のリニューアル費用。

ShopifyやfutureshopといったSaaS型に移行すると、これらのインフラ維持コストは「ゼロ」になります。

システムは常に最新・安全な状態に自動アップデートされるため、担当者は「守り」の作業から解放され、「売上を作る」ための「攻め」の施策に集中できるようになります。

2. SaaS移行のメリット:セキュリティ不安からの解放

EC-CUBEの最大の悩みは、やはりセキュリティです。
オープンソースは構造が公開されているため、攻撃の対象になりやすく、常に自社で対策を講じなければなりません。万が一、個人情報漏洩を起こした際のリスク(賠償、ブランド失墜)は計り知れません。

SaaS型であれば、世界水準のセキュリティ対策(PCI DSSレベル1など)をプラットフォーム側が担保してくれます。

これは、中小企業が自社単独で実現するにはあまりに高い壁ですが、SaaSなら月額費用を払うだけでその「安全」を享受できるのです。

3. SaaS移行のデメリット:自由度と「こだわり」の折り合い

もちろん、SaaSへの移行にはデメリットもあります。

  • ソースコードが触れない: サーバー側のプログラムを直接書き換えるような、極端に特殊なカスタマイズは制限されます。
  • プラットフォームの仕様に従う必要がある: カート画面の挙動など、プラットフォーム側が決めたルールに合わせなければならない部分が出てきます。

 

しかし、2026年現在のShopifyやfutureshopは、アプリやAPIの進化により、「一般的なEC運営で必要な機能」の95%以上を網羅しています。

「どうしても譲れない独自機能」が本当に売上に貢献しているのか、この機会に見直す価値があります。

4. 結論:運営コスト(TCO)で比較すれば答えは出る

EC-CUBEからSaaSへの移行を迷っているなら、過去1年間に「保守・修正・パッチ適用」にいくら支払ったか、そして担当者がその対応に何時間費やしたかを計算してみてください。

もしそのコストが、Shopifyやfutureshopの月額利用料を大きく上回っているなら、それは「最新の安全なカートに乗り換えた方が安上がり」という決定的なサインです。システムを維持するために働くのではなく、ビジネスを成長させるためにシステムを使う。その切り替えのタイミングが来ています。

【実例紹介】SaaSで「理想の運営」を実現した4つのショップ

「自由度を捨てて、型にはまるのではないか?」という不安を払拭するために、SaaS型カートを使い倒して成功している秀逸な事例をご紹介します。

 

1. 日本の細やかな「接客」をデジタルで実現:futureshop事例

国内カートの最高峰、futureshopを活用して「複雑な商品選び」をスムーズにしている事例です。

ここが秀逸: 膨大な商品数と、スペック(ロフト角やシャフト等)による絞り込み検索の精度が圧巻です。リピーター向けのポイント施策や「まとめ買い」の誘発など、日本流の販促が至る所に散りばめられています。

 

2. 世界標準の「体験」と「ブランド力」で攻める:Shopify事例

Shopifyを活用し、単なる販売サイトから「ブランドメディア」へと進化した事例です。

 

ここが秀逸: 日本を代表する老舗ブランドが、Shopifyへのリプレイスで劇的なUX改善を遂げました。美しいビジュアルと、それを損なわない高速なページ表示。まさに「メディアコマース」の教科書的なサイトです。

 

ここが秀逸: 「たのしく書く人」を応援する文具店。オーダーノートのシミュレーション機能や、情緒的なストーリーテリングはShopifyの柔軟な設計ならでは。越境EC(海外販売)も視野に入れた、スモールスタートからの理想的な成長モデルです。